残念・・でも仕方ないのか、阪急京都線1/19ダイヤ改正

阪急京都線のダイヤ改正が1/19に実施されます。

改善された点もあるのですが、個人的には非常に残念な内容でした。

リリースの主な内容を一つ一つ見ていきます。

① 朝通勤時間帯

・河原町~長岡天神間の準急・普通を桂での退避をなくし混雑緩和を図る。

⇒桂での退避をなくした分、肝心の朝梅田へ向かう通勤特急・快速急行が長岡天神まで前がつかえることによって減速運転となってしまっています。これによって、京都⇒梅田間の所要時間が伸びます。確かに京都口の混雑の平準化や長岡天神までの有効本数の増加にはなるでしょうが、京都口の混雑は、肝心の通勤特急・快速急行の速度を落としてまで平準化しなければならない、それほど激しいものなのか?疑問に思います。現行の通勤特急・快速急行の停車駅を考えると、確かに桂接続はあまり合理的ではないと思いますが、前がつかえては元も子もありません。速度を落とすのではなく、一部優等列車を2本続行させるなど、発車パターンを変える抜本的な変更が必要と思います。

② 昼間時間帯

・梅田を発車する「特急・準急・普通」の順序を変更して梅田駅の停車時間を増やす。【平日】

⇒梅田駅の停車時間は確かに増え、発車順序の変更により、混んでいる「特急」から空いている「準急」へ混雑が平準化されます。が、準急の発車を遅らせたにもかかわらず、今まで通り高槻市まで準急を先着させることから、特急の前がつかえてしまい、特急の梅田⇒京都間の所要時間が少し伸びてしまいました。先ほども書きましたが、梅田駅の停車時間を1-2分増やす・準急へ客を誘導して平準化することが、特急の速度を落としてまで行うことなのでしょうか?座りたい人は準急に乗るし、早くいきたい人は特急に乗るはずです。

上り(京都方面)のダイヤは非常に残念でしたが、下り(梅田方面)のダイヤは良くなりました。まず、特急の河原町⇒梅田の所要時間が改善。特急と準急の連絡が長年続いたわけのわからない茨木市連絡から高槻市連絡へと変わり、高槻市⇒梅田の先着列車の本数が増えました。北千里からの普通天下茶屋行きも淡路で普通梅田行き接続後にわざわざ特急を待つ6分程度の長大な待ち時間がなくなり改善されました。現行の停車駅だと下りはベストなダイヤと思います。上りは現行通りとし、梅田の折り返しで、「普通」と「準急」を入れ替えれば解決されると思います。

③ 京とれいん

・十三駅ホームドア対応で十三駅通過の京トレイン(快速特急A)を新設。

⇒十三駅通過はマニア必見ですが、ホームドアのためとは言え、誰でも十三は停車すると思うため梅田からの誤乗が多発し良くはないと思います。京とれいんを昼間の安定している10分のパターンに無理やり入れているため、準急が20分間隔の歯抜けになったりダイヤが崩れてしまいよくありません。どうせ特急の続行運転をするわけですから、特急を10両編成とし、前2両を京とれいん仕様(有料としてもよいでしょう)にした方が、わかりやすいのでは?

【全体を見て】

今回のダイヤ改正は簡単に言うと「特急・快速急行のスピードを落として混雑平準化」を図ったものだと思います。昼間は1分2分を急いでいく人も少ないでしょうし、空いている準急・普通へ客を誘導すればよいと、正しいことのようにも思います。ただ、昼間で毎回前がつかえるダイヤだと乗っていて「遅い」と感じ爽快感は下がりますし、何より先日の110km/h⇒115km/hへのスピードアップがまったく無意味なことになってしまいます。むしろこれでは各停を115km/h運転させた方がよいくらいです。何よりJR京都線という強力な競合がいるわけですから、昼間からノロノロ走っていては、阪急ファンの私としては非常に残念な気分になってしまいます。JR福知山線の脱線事故のこともあり、スピード競争が悪く言われるのかもしれません。それでもダイヤ上安全であれば、できるだけ爽快に早く目的地に着きたいと思うのが利用者の願いではないでしょうか。