高速バス 東京~吉川・松伏線

東京駅から平日限定で出ている、JR高速バス「吉川・松伏線」に乗車してきました。

まずびっくりしたのは、QRコードによる車内検札!

運転席横についているQRコードリーダーに乗車券や携帯をかざすだけで、

行き先が入力されるのです!

そしてこの路線、興味深いのは平日の夜限定で1日2便のみの運行ということ。

1便目は通常便、2便目は深夜便となり、運賃が2倍かかります。

とりあえずはじめてなので、1便目(通常便)に乗車。

JR東京駅八重洲口の高速バスターミナルからは、ひっきりなしに各方面のバスが発車しているなか、ひっそりと端っこの1番乗り場から「吉川・松伏線」は発車します。

バスの到着10分前に乗り場に並んでいる人がいなかったので、「これはやばいな。下手したら客は俺1人かも」と思っていましたが、発車前に続々と人が集まりだし、合計25人の乗車。これならまぁまぁというところでしょうか。

22:30定刻にバスは東京駅から発車、首都高を順調に通過し、23:01みさと団地内の「二街区」バス停に到着。ここで一気に10人が下車しました。

その後、「五街区」で2名、「三郷団地」で1名、「公園前」で6名と「みさと団地」内の停留所で客の大半は下車してしまいました。

私は「吉川駅前」で下車しましたが、ここでは2人の下車。残って吉川団地や松伏の方に行くと思われる乗客はわずか3名でした。

「みさと団地」は昭和感漂う大規模団地で、非常に奥が深く、JR武蔵野線の新三郷駅に近い区画から、バスがないと厳しい非常に奥の区画まで面積が非常に広くなっています。

東京駅からわずか30分強で団地の中まで来てくれるのは本当に早いと思いますし、570円という運賃設定から、運賃・所要時間とも高速バス有利かと思いました。

東京駅から三郷方面へ電車で乗り換えなしで行こうとすると、あの遠い遠い京葉線ホームから発車する武蔵野線電車に乗らなければなりませんし、所要時間も電車だけで50分強、運賃は550円、バスに乗り継いだら合計1時間くらい、運賃はさらに180円追加でかかってしまいます。

そこを所要時間半分で運賃も安い、あぁ、なぜこのバスはこれだけ(1日2回)しか本数が出ていないのかと思いまして調べたんですが、どうやら昔はもっと本数があったようです。2000年の開業時は18回あったとか。

しかも降りた時に降車バス停を見ましたら、逆方面(上り)東京方面ゆきのバスも過去にはあったようです。(貼り紙がそのままになっていました)

なぜ、ここまで本数が削減されてしまったのか。

やはり原因は首都高の渋滞ですね。

高速バスを使っていて渋滞に巻き込まれると、本当に閉塞感や不安感がありますよね。1回でもそれを味わってしまうと、「当てにできない」「不快」というレッテルを貼られ、お客さんが遠のいてしまったというところだと思います。

僕の乗車したバスは25名乗っていて、一見好調のようにも見えましたが、この(深夜)時間帯は上りの輸送(吉川・松伏方面から東京)は期待できないので、実質片送りとなり、回送などを考えると利益はほとんど出ていないのかもしれません。

電車が高頻度にある中での高速バスの中距離輸送は、「電車の混雑を避け着席できる」というメリットから期待を持って見てしまいますが、実際渋滞の多い東京地区ではかなり厳しいんだな・・・と感じた路線でした。